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靴もお店ももっと自分に馴染んでく

「お客さまに靴を販売して、満足してもらう。それでお客さまの生活が潤うことが、僕らにとって1番のベースにあるんですよね」

Natural Shoe Storeは、履き心地のよい靴を提案するセレクトショップ。

「KARHU」や「VEJA」、「Blundstone」。最近では「Organic handloom」や「MALIBU SANDALS」など、取り扱っているブランドは、快適で流行に左右されないものばかり。

靴の企画・製造や、輸入・販売などを手がけるThe SEEDが運営しています。

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現在は静岡に2つと、東京に3つのお店があります。今回メインで募集するのは、神宮前店で働く販売スタッフ。希望があれば、ほかの店舗での応募も相談してほしいです。

最近では、アパレルの取り扱いも増やしたり、ランニングイベントを企画したり。靴をベースに、心地いいライフスタイルを提案しています。

靴が好き、目の前のお客さんに喜んでもらうのが好き。それから、ファッションや運動、アート、インテリアなど、生活を楽しむことが好きな人だと、よりフィットすると思います。

 

竹下通りやキャットストリート。最近では、東急プラザ原宿「ハラカド」がオープンするなど、若者文化の発信地として知られる、東京・神宮前エリア。

Natural Shoe Store神宮前店は、そんなエリアの一角にある。

明治神宮前駅から10分ほど歩いて到着。ショーウィンドウには春らしいパステルカラーの洋服が置かれていて、明るい気持ちになる。

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まず話を聞いたのは、上品な黒のフーディーをかぶっている杉山さん。Natural Shoe Storeのチームリーダーを務めている方だ。

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「本部と店舗で、これから10年のマインドマップをつくりまして」

出てきた言葉は、「ありのまま」「多様性」「アクティブ」「ウェルネス」など。

それらのキーワードをもとに、商品のセレクトや店舗運営に取り組んでいるところ。

「2023年の春夏シーズンから、新しいロゴに変えたんですね。コンセプトは、“ Natural new me. ”」

「歩くときも、走るときも。履き心地のいい靴が、どんなときも自分らしいしなやかなステップにし、新しい自分へとつれていってくれる。そんな想いを込めました」

ロゴはお店の頭文字をとって、NSS。ロゴをちょっと前に傾けることで、靴を履いて駆け出すようなイメージも表現しているという。

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「いろいろ変化しているように思われるかもしれませんが、原点は変わらないんです」

原点、ですか。

「どんなに売れる靴だとしても、履き心地がわるかったら売らない、つくらないって社訓があるくらい、心地よさを求めるのがわたしたちの原点。その原点を大事にしつつ、今後チャレンジしていきたいことを話し合っているところでして」

たとえば、新たにランニングシューズやトレイル用のシューズなどの取り扱いをスタート。よりアクティブなシーンに対応できる商品を扱ったり、アパレルのバリエーションを増やしたり。

実は杉山さんが着ているフーディーも、「kitt」という取り扱いブランドのひとつ。和歌山のプロダクトブランドで、1970年から伝わる旧式の編み機をつかい、職人の高い技術でつくられる。そのため、ふっくらと柔らかく、驚くほど軽いのだとか。

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「本社がある静岡では店舗ごとの定期ミーティングも始まりました。そこからランニングイベントも企画していますし、東京でもシューケアメーカーの方を店頭にお招きして、靴のメンテナンス体験会を予定しています」

「お客さまのためになることだったら、なんでも言い合えるようになりたいし、働く一人ひとりが、より自分ごととして、Natural Shoe Storeに関わってもらえるように。店長やスタッフと、コミュニケーションをとっていきたいと思っています」

 

村田さんも、自分ごととして働けるような環境づくりを心がけている方。

もともとほかの店舗で働いていて、今年の2月から神宮前店のショップマネージャーとして働いている。

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ずっと靴が好きで、20歳ごろから靴の販売をしてきた村田さん。

一度は別の業界へ転職するものの、再び靴業界へ。そのとき見つけたのが、SEEDだった。

「当時は百貨店での募集だったんですけど、知らないブランドがほとんどだったし、自分の好きな靴に出会えるんじゃないかってワクワクもありました。いまは8年目になります」

「たとえば、ウィンドウのレイアウトを自分で変更して、お客さまがお店の前で立ち止まる。それで同じ商品を買ってくださったらやっぱり嬉しいですよね」

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人の入れ替わりが多いといわれるアパレル業界。Natural Shoe Storeも、スタッフが3年ほどで離れてしまうなど、課題はあるそう。村田さんにも聞いてみる。

「これまで辞められた方全員に当てはまるかどうかはわからないですけど、たとえば、成長しにくい環境なのかもしれない」

「ぼくはNSSの商品も好きだし、日々自分で考えてお店に関われるのがいいなと思っていて。できるだけスタッフの人にも、そういう実感を持ってほしいんですよね」

どうすればいいんでしょうか。

「前の店舗では、本部から届いた予算に対して、スタッフ一人ずつにブランドを担当してもらい、発注や売り場づくり、予算管理までしてもらっていました」

「月ごとの強化商品も立案してもらう。ショップマネージャーだけがお店を運営しているのではなく、スタッフも責任を持って店舗運営に関わる。自分たちも主役なんだよって思って働けるようにしたいですね」

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新しく神宮前店に入る人には、商品知識や接客の仕方から学んでもらい、慣れてきたら積極的にブランドのことを任せていきたい、と村田さん。

プレッシャーもあるけれど、自分で考えて動き、試行錯誤できるのは面白いと思う。そうすることで、できることも広がるし、成長にもつながっていくはず。

 

今回は神宮前店以外の店舗での応募も可能なため、他店舗のスタッフも集まってくれた。

手前にいる長谷川さんは、新静岡セノバ店で働いている方。このお店でもチームで目標を決めて、スタッフ同士が力を合わせて取り組んでいる。

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「わたしたちのお店では、昨年の秋冬に、KARHU(カルフ)のランニングシューズをとくに頑張って販売していこうという目標を立てました。スタッフがデモ履きしたり、店長が実際に走ってその履き心地を接客で伝えたり」

「わたしも目立つようにディスプレイのレイアウトを変更するとか、店舗のインスタグラムでもとにかく発信して。投稿を見て来てくださる方もたくさんいらっしゃったのが嬉しかったです」

2年前に美術系の大学を卒業し、新卒で入社した長谷川さん。

「Natural Shoe Storeに来られる方は、足にお悩みを抱えている方が多いと思います」

たとえば、といって教えてくれたのは、ある女性のお客さん。ふだんはパンプスなど、キレイめな靴を履いていた。だた、足への負担が大きく、長時間履くと疲れてしまう。

長く履いても心地よく、かつフォーマルな洋服にもあうデザインの靴がほしい。

そこで長谷川さんは、KARHUのMESTARIというモデルを提案した。

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フィンランド発のKARHUは、もともとランニングシューズの制作から始まったブランド。クッション性の高さと、北欧らしいカラフルな色合いが特徴だ。

「MESTARIはKARHUのなかでも、キレイめなモデルなので、スカートにも合わせやすいし、クッション性もある。それをオススメしたら買ってくださって」

「それからリピートで何度も来てくださったし、私が異動になったときには、わざわざお別れのご挨拶まで来てくれたんです」

珍しいブランドも多く取り扱っているため、一から商品知識を覚えていく必要がある。

「セノバ店の場合はお客さまも来店して初めてブランドを知ることが多くて。どうすれば興味を持ってもらえるか、常に試行錯誤してる感じがあります。そうやって魅力が伝わって買ってもらえるとすごく嬉しいですね」

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実は神宮前店でも働いたことのある長谷川さん。お店の特徴について聞いてみる。

「神宮前店のお客さまは、インバウンドの方と、ファッション感度の高い方が多いです」

「VEJAやBlundstoneなど、すでにブランドを知って買いに来てくださるお客さまもいます。ネットで得るような情報ではなく、自分が履いて感じたことをお伝えしたほうが、接客させていただく意味があるかなって」

ユニセックスの商品を多く取り扱うNatural Shoe Store。サイズ展開も幅広いため、老若男女問わず提案できるのが強み。とくに神宮前店では、SNSやレイアウトなどを工夫して、女性のお客さんの来店にも力を入れていきたいとのこと。

「神宮前店は、ファッションが好きな人だと会話もより弾むと思いますね」

「あとはお客さまとの距離がすごく近いので、人と会話するのが好きな方だと嬉しいです」

 

「店舗に関係なく、チームプレイが大事なので、お互いが気持ちよく働けるように助け合うことも大切ですね」

話を続けてくれたのは、一色さん。吉祥寺店のショップマネージャーを務めている方だ。

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エレガンス系やドレス系といわれる靴の販売に関わってきた一色さん。もともと、Natural Shoe Storeが扱うコンフォート系は、慣れていない分野だったそう。ただ、自分の分野を広げたいと思い入社した。

「オンラインで定期的に店長会があって。そこでは専務をはじめ、本部の方と話せる機会があるので、現場との距離は近いと思います」

「『合わない靴は売らない』っていうのは、専務もずっと話しているので、お客さまファーストという印象は非常に受けました」

一色さんは、接客でどんなところを心がけていますか。

「靴販売は、フィッティングが命」

「まずは足のサイズと形を測らせていただく。きちんと自分の足を理解することで、お客さまの安心にもつながりますよね。そこから、『ここがいつも当たるのよね』とか、お悩みを引き出し、ご要望に合う靴をご提案していきます」

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以前担当したお客さんは、スニーカーを探して来店された女性の方。お悩みを聞いていくと、かかとが細くて脱げやすいとのこと。

「KARHUのAlbatrossを履いていただいたんですけど、まだちょっと合わない感じがすると言われたので、インソールをカットして調整しました。そしたらピッタリはまって」

「対面だからこそできることだし、喜んで帰られる姿を見たときの嬉しさは、何にも代えがたいと思います」

 

Natural Shoe Storeの靴は、足元から、みんなを幸せにしていく。まちなかで歩くだけにとどまらず、ランニングなどへもシーンが広がっている最中。

働く人に対しても、よりやりがいを持って働けるようにみんなで取り組んでいるところ。

心地のよい靴が履き主の一部になるのと同じように、働く場所も自分の一部になっていく予感がしました。心地よく働きたい、できることを広げていきたい。そんな人におすすめしたいです。

(2025/02/27 取材 杉本丞)

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