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日本を世界へ 世界から日本へ

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2024年の国内インバウンド消費額は8兆1395億円。2019年は4兆8135億円で、そこから7割近くも伸びている計算です。

コロナ禍でぱたっと途絶えた人の流れは息を吹き返し、過去最高を更新中。少子高齢化が進む日本において、観光、とくにインバウンドの重要性は増しています。

そんなうねりを陰ながら生み出しているのが、合同会社Tourism Exchange Japan(TXJ)です。

海外のメディアや旅行会社と、日本全国の自治体やDMOをつなぐ「PR」。地域での宿泊やアクティビティの流通をDX化する独自の「システム」。この両輪を回すことで、日本各地の魅力を世界へ発信し、実際に人の流れを生み出してきました。

事業拡大にともない、今回はPR担当の新しいメンバーを募集します。フルリモート勤務のため、働く場所は問いません。

好きな場所に住みながら、海外と日本をつなぐ。関わる人も業務の幅も広く、タフな場面も多いですが、そのぶんインバウンドマーケティングの専門家として成長できる環境だと思います。

 

TXJのみなさんは普段からリモートで働いているため、それぞれの場所から画面越しに話を聞くことに。

まずは共同代表の村木さん。打ち合わせや講演でいつも全国を飛び回っていて、この日も出先からつないでくれた。

前回の取材は約2年半前。当時の話を振り返ると、インバウンドの動きは2024年にコロナ禍前の水準まで回復する、という見通しだった。

実際の近況はどうなのだろう?

「2024年度はインバウンド関連の動きが一気に増えたんですよ。自治体の予算も大幅に増えて、ホテルの新規開業の動きも出てきている。それに連動して、我々の業績も上がってきました。肌感としてもコロナ前の2019年より熱量を感じますね」

インバウンドに対応したい自治体やDMOと、海外のメディアや旅行会社をつなぐ「PR」。

宿泊や飲食、体験や購買など、エリア内のさまざまな観光商品の流通をDX化する「TXJシステム」。

これら2つを武器に、海外から人を呼びこみ、地域の歴史文化や資源を尊重しながら経済的にも潤うインバウンド観光のあり方をTXJは追究してきた。

この1年でクライアントの数はぐっと増え、関わる領域も広がっている。

「これから大きくなりそうな分野でいうと、空港ですね。日本の拠点空港や地方空港を生かしてどうやって人を呼び込み、周辺地域に周遊させるか。そういうマーケティングを、空港関連の企業や団体と連携してはじめています」

全国に空港はあるものの、空港の存在を有効に活用できている自治体は少ない。この取り組みが成功すれば、空港やそれを支えるまちの活性化モデルとして横展開していけるんじゃないか、と考えているそう。

ほかにも紀伊半島では、以前瀬戸内エリアを手がけた実績を生かし、複数県をまたいだPR・マーケティングがはじまったり、3月末にはイギリスの出版社から、TXJが関わる12の地域をつなげた日本特集の旅の本が発売されることになっていたり。

これまで取り組んできたことがつながって、さらに大きなうねりを生み出しはじめている。

インバウンドの盛り上がりと連動して、事業を拡大してきたTXJ。学生アルバイトや副業で関わる人たちも含めると、総勢16名のチームになった。

AIを活用して業務効率を上げつつ切り盛りしてきたものの、そろそろ新しいメンバーを迎えたい、ということで今回の募集につながる。

ちなみに、前回まではシステムとPR両方に携わる募集だったけれど、今回はPR専属の募集。

「PRが得意でも、システムもできるわけじゃないってことがよくわかって。頭の使い方が違うんですよね。なので、これからは適材適所でいこうと」

とはいえ、PRとシステムが相互に高め合っていく関係は維持したい。

そのため、毎週月曜の朝にはメンバー全員で2時間のミーティングを設けている。年に2回は、支社のある長崎・五島列島の福江島に集まっての研修も。

普段はリモートで働いているぶん、顔を合わせて話す時間を大事にしている。

「前回の記事がきっかけで入社したふたりも、よくがんばっていますよ。直近はとくに忙しかったですし、愚痴も出るかもしれませんが聞いてやってください」

 

そう言って紹介してくれたのが、PR担当の小野さんと奥野さん。まずは小野さんから話を聞く。

前職では、外資系の大手コンサルティング会社でデジタル広告の運用をしていたそう。

「1万人超の規模で、チームや業務もすごく細分化されたなかで仕事をしていて。仕事の内容は、それ自体が情熱を持てるものではなかった。きれいごとのように聞こえるかもしれないですけど、やっぱり自分の人生でやりたいことを仕事にしたいなと思ったんです」

幼いころから茶道を習い、日本文化が好きで、海外旅行も好き。大学時代に参加したアメリカ大使館でのインターンシップの思い出もあり、日本と世界を橋渡しするTXJの仕事に関心を持った。

2023年末に入社して、1年と少し。実際に働いてみてどうですか?

「正直にいうと、大変な1年でした。海外のエージェンシーとコンタクトをとりつつ、日本側のお客さまである行政の方々ともコミュニケーションをとる。間に入って調整する役割なので、関わる人も業務の幅もとても広くて」

紀伊半島の事業では、三重・和歌山・奈良の3県にまたがる広域のPRを担当。米英仏豪4カ国のメディアや旅行会社から、総勢50名の取材や視察を受け入れた。

予定を調整するだけでも大変そうです。

「当時の記憶がないですね(笑)。ツアーの行程に対して『これはフランス人には受けない』と海外側からフィードバックを受けたり、とはいえ地域として見せたいものもあるので、両方の意見を調整したり」

「細かなことだと食事制限。ベジタリアン、ヴィーガン、グルテンフリー… いろいろとあるので、その対応も考えます」

地域をPRするための素材集めやプレゼンテーションにはじまり、行程の作成、通訳案内士の手配、現地でのアテンド業務や、年度末のレポート作成まで。

文化や価値観の違い、時差もあるなかで、地域の魅力がしっかりと伝わるように、一つひとつ丁寧に橋渡ししていく。

「取材していただいた記事がVOGUEやForbesなど各国のトップ媒体に掲載されたり、旅行商品がつくられたり、形になるとやりがいを感じます。行政の方々も、お客さまというより“一緒に取り組む仲間”として、同じ方向を見ながら1年間一緒にお仕事できたのがうれしかったですね」

取材や視察時に伝わったことが、記事やツアー企画となり、その地域に対する海外での印象を大きく左右する。だからこそ、まずは自分自身が歴史文化や魅力をよく知ることが欠かせない。

働きながら、日本のいろんな地域のことをあらためて知れる仕事ですね。

「そこは個人的に楽しいポイントです。いくら時間があっても足りないし、いろんなことをもっと勉強したい、っていう気持ちになります」

 

そんな小野さんと同年代で、お互いに励ましあいながらPRに取り組んできたのが奥野さん。入社してもうすぐ1年になる。

「前職は外資系の家電メーカーにいました。上司とふたりチームやったんですけど、自分の意見とかやり方は聞き入れてもらえなくて。指示されたことをやる、それ以上のことはやらない、みたいな。それで気が滅入っちゃったんですよね」

そんなときに日本仕事百貨を知り、TXJの記事を見つけた。

英語を使える仕事で、裁量も大きい。フルリモート勤務なのも、移住したい奥野さんには合っていたという。

入社後、実際に東京から山梨へ家族で移住して働いている。

「この会社では今何してるのかとか、これどうなった?とか、あまり言われません。代表に相談したくてもつかまらなくて大変なときはありますけど、今は自分と小野さんがいるので、これから入る人は安心してもらえればなと思います」

PRは基本的に、ひとつのエリアを一人で担当。相談したいことがあれば月曜のミーティングに持ち込むか、随時チャットで連絡をとり合って解決していく。一人ひとりの主体性や自己管理が求められる環境だ。

「今いる人たちのキャラクターとしては、人あたりのいい、やさしい人が多いかな。とはいえ、答えのないなか手探りで進める場面も多いですし、自分からどんどん前に進めてくれる人だとありがたいなと思います」

入社して半年は、とにかく目の前のことをやる日々だった、と奥野さん。

その後は視察ツアーが毎月のように入り、記事となって公開されはじめたあたりから、少しずつ手応えを感じられるようになったという。

昨年12月には、石川県と島根県出雲市をめぐる視察を企画。フランスの旅行会社から招いた3名と10日間をともに過ごした。

「みんな年齢も近く、ドライバー兼通訳として朝から晩まで一緒にいたので、ぐっと仲良くなれて。帰りの空港では『こんなに楽しい視察はなかったし、2つの土地のことをよく理解できた。次につながる最高のツアーでした』と言ってもらいました」

「視察の目的は旅行商品をつくること。そのためには楽しんでもらうのが一番なんです。自分としても、案内しながら地域の魅力を知れるし、いろんな人と出会ってその国の文化や特性に触れられるのはいい仕事だなって思いますね」

経済的なインパクトや環境と地域コミュニティへの負荷を減らす目的から、TXJでは富裕層を主なターゲットとしている。

高価格帯のホテルや食事を手配することが多いので、アテンドしながらご褒美的にその恩恵を受けられる仕事でもある。

奥野さんによると、「4日連続コースディナー」「懐石料理、今年何回食べたかな」なんてことも。さすがに胃ももたれそうだけど、ちょっとうらやましい。

1年がかりでメディアの記事が公開され、ツアーができて、ようやく人の流れが生まれて…。インバウンドマーケティングを通じた変化が目に見える形になるには、時間がかかる。

「でも、この1年単位で感じられる小さな変化もあります。いろんな自治体の人と関係性ができてきたし、地域の事業者さんとも顔馴染みになってきた。年数を重ねるなかでいろんなアイデアも出てくるだろうし、そうすればもっと大きな人の流れをつくっていけるんじゃないかと思います」

 

最後に、共同代表のホワイトさんの言葉を紹介します。

「日々いろんな関係者に追われて仕事をしていると、ビッグピクチャーが見えなくなるんです。個々のアイテム、たとえば日本酒を売り込む、PRするっていうほうがわかりやすいけど、そもそもそういった商品が売れるためには、もっとデスティネーションのこと、ひいては日本という存在を知ってもらわないといけない」

「そのためにはガバメントの力も必要だし、我々も常に広い視野で物事を捉えることが必要です。少子高齢化も進んで、観光業がますます大切になってくるなかで、これからの日本に欠かせない観光エコシステムをつくっているんだ、っていう感覚を持ち続けられたら、すごくやりがいのある仕事だと思いますよ」

世界へ日本を伝え、世界から日本へ人の流れを生む。

前向きな想いを分かち合える仲間が増えるといいな、と思います。

(2025/03/05,07 取材 中川晃輔)

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